
更新が遅くなり申し訳ありません。
5月は日本整形外科学会や海外学会に参加しておりました。
その海外学会で私自身初めて、シンポジストをさせて頂きました。
内容は股関節鏡とロボットについての知見についてです。
本記事では股関節鏡手術はロボットで可能かどうかについてお話させて頂きます。
股関節鏡ロボット
私が調べた限りでは、股関節鏡用のロボットはまだ実用化されておりません。
そもそも関節鏡自体のロボットというものも実臨床では用いられていないのではないかと思います。
理由としては、関節鏡を行う空間というものは、関節内であり非常に狭い空間での作業となります。
そのため専用のinstrumentの開発が必要であり、rigid-linkな現状のロボットでは操作が難しいのではないかと考えられます。
基礎研究においては、daVinci systemを用いた股関節鏡が行われております。
しかしいずれの研究においても操作性の問題や、視野が非常に悪いことなどを理由に実臨床化は現段階では難しいと結論付けられています。
そもそもロボットは必要?
股関節鏡は非常に難易度の高い手術になります。
熟練の術者の巧みな操作によって手術が行われています。
またほかの手術と比較すると患者さんの数がものすごく多いわけではありません。
そのため何億円も費やしてロボットを開発しても採算が取れない可能性があります。
しかしそれでもロボットの開発や研究は進めたほうが良いのではないかと考えています。
なぜなら凄腕の医師もいつかは引退するからです。
その技術がただしく継承されればよいですが、今後何十年先にどうなっているかは分かりません。
またロボットが持つ正確性は人間の技術をはるかに上回ります。
そのため現在人間が持っている技術を普遍的なものにするためにも少しずつロボット開発をしたほうがよいのではないかと、これは私の一意見になります。
まとめ
ロボット股関節鏡についてお話ししました。
今後技術が発展すれば遠隔で股関節鏡を行ったり、自動で行えるようになるかもしれませんね。
最後まで読んで頂きありがとうございました!
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