名古屋で行われた人工関節学会に参加いたしました。
光栄なことにパネルディスカッションの演者としてご依頼を受け発表する機会を頂きました。
人工関節手術のアウトカムについて講演させて頂きました。
また2日目には留学中に研究した内容を口演として発表いたしました。
医師の学会では何をしているのでしょうか
学会ってそんなに大事なもの?
医療職ではない方からすると、学会とはどのようなイメージでしょうか
私たち医師は学会で日ごろ研究していることや、珍しい症例、うまくいった症例や苦労した症例についての情報を交換します。
また経験豊富な先生の講演を聞いたりして知識をアップデートします。
学会では、大きく分けて2つの種類の発表があります。
1.1つは学会から依頼をもらって行う発表です。
2.もう1つは自分で応募して行う発表です。
1は大変光栄なことであり、その分野の専門家として一定の評価を得られたということを意味しています。
多くの場合は2になりますが、新しい知見や治療などの発見があるのはどちらかというとこちらになります。
発表内容がとても素晴らしい場合や、新しすぎる治療の場合は発表後に医師同士で白熱した議論が起こることがあります。
今回の学会の備忘録
今回の学会でいくつか興味深い講演がありました。
- AIに関するディスカッション
大学病院などの研究機関からAIについての発表が多くありました。
画像データに関するものが多く、特に大阪大学からの発表はおもしろく聞かせて頂きました。
プログラミングなど素人の私ですが、chatGPTを使って少し試してみようかという気になりました。
- 手術にかかる費用のお話
北水会記念病院の先生からのご講演でしたが、こちらが一番勉強になりました。
私たちは保険診療内で診療を行っています。
最先端の機械をたくさん使ったり、無駄使いをしすぎるとすぐにでも赤字になってしまうという事実に驚愕を受けました。
患者さんからすると、病院が儲けに走ることはよくないことのように思われるかもしれません。
しかし病院が赤字続きであるといずれその病院はつぶれてしまうことも事実です。
病院が黒字であるならば、さらなる投資を行いよりよい治療器具を買ったり、職員の数を増やしたりして患者さんに還元することができます。
外科医たるもの手術をただやるだけではなく、経営的なセンスを持ち合わせる必要もあるのだと痛感しました。
コメント